どん

     黄金分割

「ねーえ、Yoshita君! 掲示板見たの?」
と希来(きらい)ちゃんが声をかける。
「数学なんかヨシタ、ヨシタ!」と言いながら手を振る。
「希来ちゃん、何が書かれていたの? 教えてくれよ」
「黄金分割について教えて欲しいんだって」
「ところで希来ちゃんは、数学はキライ?」
「Yoshita君、茶化さないでよ。真面目に答えてよ」
「ごめん、ごめん。それでは、お答えしょう。」
Yoshita君は咳払いをひとつして続けた。
「線分は、不当なでなくて失礼、不等な部分に分けられ、そして
全体が大きい部分に対するように、それから大きい部分が小さい部分に
対するとき、外比に分けられたという。これを黄金分割と呼んでいる。」
とYoshita君は手を広げたり狭めたりして説明をした。
「なんのことかさっぱり分からないわ。もっと分かりやすくね、お願いだから」
希来ちゃんは少し怒ったような声で言った。
「それでは、図を書くから見てくれ」
Yoshita君は地面に次のような線を描いた。

   

     (a+b):a=a:b , b=1でa=(1+ルート5)/2

「どう? 分かったかい」
「さっぱりだわ。私、数学なんて嫌いよ」
その一言がYoshita君をしびれさせました。
「おお! なんと響きのいい言葉なんだろう。」
「そう、数学なんかヨシタ、ヨシタ! 」
「Yoshita君!!」
「それではもっと分かりやすい例はないかな。そうだ!
 希来ちゃんはミロのビイ−ナス知ってる? 」
「知っているわ」
「八等身とか、九等身とか言われているよね。
 へそから頭までとへそから足までの比が黄金比(分割)になっているのだよ」
「そうなの、バランスなのね。分かったみたい。」
「手っ取り早く言えば、日本人と違って足が長いということ」
「プロポーションがいいのね。」

     Yoshita君は左上のような図を書きながら
   「86年に建築学100年記念切手が出たんだが知っている?」
   「知らないわ」
   「その切手のデザインが僕の書いたこの図案なのさ。円はないが
    どのように描けばいいかちょっと円を付け加えたけれど・・・」
   「この図案がなにか?」
   「この長方形が黄金比の黄金長方形と言うんだよ」
   「縦と横の比が1:aになっているんだよ」
   「名刺やテレホンカードとか、新書版の形なんだよ」
   「うーん、そうなの。知らなかったわ」
   「そうそう、この図案の中に相似になっている長方形が
   二つあるのだが・・・。」
   「もう数学なんかヨシタ、ヨシタ! それじゃ、ばいばい!」
        

          おわり

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