どん                   

                  ガウスの計算法

  ガウスは、教室に入るなり算数の教科書を忘れてきたことを
  思い出しました。「しまった!」と思わず声に出してしまいました。
  だれかに聞かれたかなとあたりを見回したがだれもきずいて無いようで
  ほっとしました。
  ガウス少年は小学校2年生です。算数が一番好きなのです。
  算数の時間がきました。ガウスは少しうつむきかげんですわていました。
  たくさんの荷物を持った先生は入ってくるなり
  「君たちの夏休みの宿題帳を見ようと思います。先生がみんなの
  宿題帳を見ている間、問題を一所懸命やってくれよ」
  先生は宿題帳を机に置きながら
  「さあ−、今からこの計算をやりましょう」
  先生は問題を板書しました。
  下を向いていたガウスは上目使いに見ました。
  
   もんだい
	  1+2+3+4+5+・・・・・・・+98+99+100 は
	 いくらになるでしょう?
  
  先生は、「さてみんなの宿題帳を見るかな」と言いながら机に着きました。
  すると「先生できました!」とあまりに早い声が聞こえたので、思わず先生は
  「え、もうできたの?」とけげんそうな声で聞き返しました。
  ガウスは「できました」と自信満々で答えました。
  「それならば、答えを言ってごらん」
  「先生!答えは五千五十です」
  先生はう−んとうなってしまいました。
  「先生!まちがっているの」
  「いやいや、ごめんごめん、正解だよ。先生は、計算が超早いので驚いた
  のだよ」
  「やった!」とガウスはつい大きな声を出してしまいました。
  すると、教室は「すごい!すごい!」の声と拍手が巻き起こりました。
  先生も拍手しながら言いました。
  「どのように計算をしたのか、その方法をみんなに教えてくれないか」
  ガウスはニコニコしながら
  「いいよ。逆にたすといいんだよ」
  教室は一瞬静かになりました。みんなガウスの言った意味が分からなかったのです。
  先生はガウスに言いました。
  「黒板に出て書いてごらん」
  ガウスは次のように書きました。
	 
      1+2+3+4+5+・・・・・・+98+99+100
	100+99+98+・・・・・・・・+ 3+ 2+  1
	101+101+101+	  +101+101+101=10100
	              10100÷2=5050

  みんなは、逆にたすの意味がようやく分かったのでした。
  また、教室は拍手の渦が巻き起こりました。
  先生も感心し「ガウス!もしかしたら君は数学の天才かもしれんよ」と言いました。
  ガウスは「僕はすうがくのてんさいなの?」
  「そうだ!ガウス。君はすばらしんだよ」
  ガウスは数学の天才の意味が分からなかったけれど、先生にほめられたことと
  みんなに認められたことで、とてもうれしくなりました。さらに、先生に教科書を忘
  れたことを知られずにすんだことが、またうれしかったのです。
              (おわり)
  *先生の言ったとおり、後にガウスは「数学の王様」といわれるほどの大数学者になりました。

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