どん

   ティシューの箱
「数学なんかヨシタ、ヨシターと。おーい、希来(きらい)ちゃん!
 ティシューの空き箱ないかな?」
「ティシューの空き箱ですか?」
「そう、中身のない空き箱だよ。」
「探して見るわ」

「はーい、ありましたよ。つぶしているけれどいい?」
「いいよ。さてさてっと。この箱でね。いいものを
 作るんだ。」
 この声を聞きつけたげんりゅうが
「Yoshitaくん! またまた、何を作るんですか?」
「なんだと思うかね?」
「うーん、さっぱり分からないんのだけど」
「このティシューの取り口が空いているところがいいんだよ。
 ここから中がのぞけるだろう。」
「その中をのぞいてどうするんですか?」
「いいものが見えるんだよ。」
「この前はパイプをのぞいて遊んでいましたね。
 今度は、ティシューの箱の中ですか?」
「箱のふたを開けてここに、縦のスリットを三本入れるんだよ。
 はさみで巾1mmから2mmで高さ3cmほど切りっとって・・・」*下の写真参照
「それでどうするんですか?」
「げんりゅう! ついておいで」

 外は寒いが、日差しはけっこう強かった。

「この箱で太陽の光をキャッチするんだよ」とYoshitaくんは箱の角度を
 調節しながら
「ほらほら、のぞいてごらん。光の線がきれいに見えるだろう。」
「本当だ! きれいに見えるよ」
「ティシューの取り口の穴がのぞいて見るのに丁度具合がいいのだよ。」
「なるほどね」
「この穴をのぞいた人は、世界広しといいえどもそんなにいないぞ!」
「Yoshitaくん、そんなことを自慢してもしょうがないんですよ」

「では、これではどうかな。ちょっと待ってくれ!」
 Yoshitaくんはなにやら取り出した。
 それは、曲線で光っていた。
「この曲線は二次曲線というのだよ。これにアルミホイールを
 貼り付けているんだよ。これを入れて光を反射させるとどうなるかな?」
「どうなるんですか? 早くみたいな」
「さてさてと、これでよし。さあー、見てごらん」
「光が反射して一点で交わっている!」
「そう、Yoshitaくんは、それを見たかったのだよ。
 どうだい! 世界広しといいえども」
「そんなにいない! といいたいのでしょう」
「そういうこと。三本の光線が一点で交わるところを焦点というんだよ」
「そうなの。不思議だね」
「不思議が見えるティシュー箱なりーと」


   おわり(下の写真を参考にしてください。)


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